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地球へ・・・について考えていること(妄想、こじつけ、お遊びが入っています)

 ネタバレ満載!(でも原作を読んでいない人には意味不明の文章)ですので、知りたくない方は、退出をおすすめいたします。(というよりここに来る人いるのか?)また原作者が常々表明しているように説明不足な点が多いため、解釈によって年表が変わります。これが正解というわけではありません。
『』内 引用 ()内 表記のある 新装版 地球(テラ)へ…の巻数とp



これはここに書くべきかどうか、かなり迷ったのですが、知った以上無視はできないと思い、一応記載。
「何々の作品に似ている等ももう少しお待ち下さい。私がその作家と別の人間である限り、別な作品になるはずなのです。」(朝日ソノラマ 地球へ・・・第1部総集編 Q&A)当時の私は何々の作品がなんだか知りませんでした。その後、ネットの記事で あそび玉 の作品のコメントに
 この作品はそのまま「地球(テラ)へ…」のオープニングではないかと言う見解が萩尾ファンの間では定説になっています。もちろん「地球へ…」の方が後です。
とあったので、小学館文庫の 10月の少女たち を読んで確認しましたら、あまりにはそっくりでびっくり!別の人の意見も聞いた方がよいと思い、竹宮惠子ファンの知人に読ませてみたら、やはり「地球へ・・・に似ているね。」と言ってきたので、「地球へ・・・より先に描かれた作品なの。」と伝えたら、絶句していました。まあそうですね。私もですが、自分が子供の頃好きだった作品が(以下略)



地球へ・・・年表 ★は原作の中に書かれていること、それ以外は内容から推測されたこと、その根拠となっていることに関しては、下記参照

S・D321 ソルジャー・ブルー誕生はこの年以降 S・D322が大本命の生誕年
S・D336 ミュウ発見★(1巻p89) ソルジャー・ブルー(13〜15歳)の成人検査
S・D357 ESP検査法制定★(1巻p89)
S・D453 実験体を造り始める
S・D493 フィシス誕生 実験体としては5番目
S・D511 フィシス18歳 ソルジャー・ブルー(190歳以下)自身の脱出とフィシスの救出
S・D553 サム、ジョミー、キース誕生 キースは11番目の実験体
S・D567 ジョミー14歳 ソルジャー・ブルー崩御(246歳以下) カリナ7歳★(1巻P329)
S・D577 トォニィ0歳 サム23歳★(1巻p310)
S・D580 トォニィ3歳 キース27歳 ジョナ・マツカ17歳
S・D585 キース32歳  トォニィ8歳はじめての戦闘体験
S・D599 人間とミュウとの会談★(3巻p244)

※年表を作るうえで、あえて無視したり、2種類以上の記載があった場合に選択した理由

 (1)『キース・アニアン大佐(32)』(3巻p15)の記載の後、ジョミーは『十五年前おまえの成人検査から逃れた者だ』(3巻p67)と言っている。成人検査は13〜15歳(14歳の誕生日の前後1年間)に受けることになっているため、教育ステーションで同学年といっても最大2歳年齢が離れるが、ジョミーは14歳の誕生日当日に成人検査を受けているため、29歳で3歳差になる。キースが17歳で水槽から出たことにしないと計算が合わないが、水槽から出てくる年齢は成人検査を受ける年齢にあわせる必要があるため、それはおかしい。
 『14歳・・・成人検査の年に至るまで胎内におかれ あなたは両親や友人や教師によって情緒を曲げられることなく育ってきたわれわれの“無垢な者”』(1巻p285)とマザーイライザのナースオペレーターはキースが14歳で水槽から出されたと言っています。
 また、総集編、コミック化のときには削られていましたが、連載時、ジョミーが自分の年齢を正確に覚えていないという記載(S・D577サム23歳の頃)があったため、『十五年前おまえの成人検査から逃れた者だ』(3巻p67)をジョミーの記憶違いとし、実年齢は『キース・アニアン大佐(32)』(3巻p15)をとり、キースが水槽から出され年齢は 『14歳・・・成人検査の年に至るまで』(1巻p285)の記載どおり14歳としました。

 (2)キース、サム、シロエ在籍中の教育ステーションE-1077でSD535の新年を祝う 『地球時間は間もなくS・D五三四 DEC・三一23:55』(1巻p215)とS・D577サム23歳(1巻p310)のどちらをとるかで、年齢が変わってきますが、もし 『地球時間は間もなくS・D五三四 DEC・三一23:55』(1巻p215)をとると、S・D599にキースが80歳になってしまいます。コミックの絵からは、とてもそんな高齢者には見えないため、S・D577サム23歳(1巻p310)をとりました。

 (3)『ユニヴァーサルの水槽の中で あなたがまだうっとりと目覚めずにいた頃から』(2巻p310)、『ソルジャー・ブルーはあなたによって力を得ていた(中略)あんな恐ろしい囚われの身にありながらだ!』(2巻p312)とあるように、ブルーはユニヴァーサルコントロールで実験体扱いをされていた時に、水槽内フィシスに出会っています。
 『狩られて逃亡したミュウたちは・・・自然に呼びあいそして集まった そして百五十年の間にその数は千を超えた-』(1巻p89)この記載をジョミーが船にきたときから、150年前ソルジャー・ブルーや長老たちが逃げ出したとすると、フィシスとユニヴァーサルに一緒にいられなくなってしまいます。ユニヴァーサル・コントロールは幼年育英都市の中で、テラズナンバー5と同等に、重要な施設のはず。そうなると、当然警備も厳重になります。ソルジャー・ブルーが、何か理由があって、侵入し、フィシスの水槽をみつけて彼女を見ていたとしても、そんなに何時間も見ているというのは不自然。何時間もそこにいれば、再び捕らえられる可能性が大きいからです。
 そのため、フィシスが水槽にいたときは、囚われの身となっている2巻P308〜312をとりました。
 囚われの身でも、十分不自然だとは思います。実験体が逃げ出したり、人間に危害を加えないよう、行動の自由を奪い、実験時以外は監禁・24時間監視するだろうと思うからです。ただ、ソルジャー・ブルーの場合、テレポート、幻影を見せることができたので、監視カメラをごまかして、フィシスに会いに行くことができます。フィシスに会うために、相当能力を使ったとすれば、つじつまは合います。
 また、何かあった場合、対応できる能力を持つものが、ソルジャー・ブルーしかいないのですから、特に脱出後は、慎重に行動するようになっているはずです。だから、ジョミーは『あなたのような立場にあるものが(中略)無鉄砲な身のほど知らずの行動だ』(1巻p118)とお説教をくらっています。
 『ソルジャー・シン以外は誰もそんな強い攻撃能力はもっていないはずだぞ』(2巻p180)とあるように、ジョミーがいなかった頃は、ソルジャー・ブルーのみ攻撃能力を持つ者だったでしょうから,ここでは,ブルーは長期間実験体扱いだったと見ています。


SD体制下での友情や恋愛

  私はあの時代で,現在と同じ感覚で,友情やら愛情を持っている人たちといったら,ほとんどがミュウ(例外としてスウェナの恋愛がありますが)だと思っています。ジョミーの保父母たちの「成人検査に合格してくれれば私たちの義務もおわるよ」「そうね」(1巻p37)「それでも・・・彼女は彼を愛してたわけね・・・すてき!」「そんなものかしらね(こう答えた女性は彼がいる)」(1巻p187),なんてことはない会話ですが,相手との別離に驚くべきほど淡白だったり,恋愛中の恋人に対しての,優先順位の低さといったら!
 またサムとキースにしてみても,卒業後は個人的に会ってはいないようです。
 ナスカでの事故調査の依頼を受けたキースは事故にあったパイロットリストの中にサムの名前を見て,びっくりしてます。
 このことがなければ,キースがサムに会うことはなかっただろうと思います。そもそも初めて殺した人間であるシロエのことでさえ,彼には記憶の彼方,通常ほとんどは忘れているくらいです。


シロエの誕生月はいつ?

 巷では,7月説があるようですが,私自身は11,12月(ギリギリ10月末でもOK)あたりではないかと思っています。「新入生以来ようやく1年たって(中略)こういう席にまで着てくるなんて」(1巻p221)とキースが新年に言っていますが,エリート候補生の制服を着られるようになったのが誕生月(入学して1年だから),私服でOKのイベントにも,嬉しくて着ているのだとしたら,それからそんなに間があるのも変な気がするからです。何ヶ月かたてばもう珍しくもなんともないですし,「着ていて当たり前」の感覚もでてくるでしょう。


キースとシロエの年齢差

 これに関しては,私は長い間1歳(もしくは数ヶ月)と思っていました。というのも,ジョミーの成人検査の時に.「16歳の社会人として」(1巻p60)とあったのと,「一般コースのコロニーへ行って また2年間普通人の生活を習得」(1巻p186)とあったので,成人検査後の教育期間を2年間と,何の疑いもなく,思っていました。けれど,「私は17歳の時から」(2巻p61)と「マツカはまだ17でここへ配属になったばかりです。」(2巻p63)というペセトラ基地の気のいい親父さんの言葉から,二人は成人検査後の教育機関が3年(卒業後の配属が決まる前の研修期間を1年とするのはいくらなんでも長すぎると思う).またマツカは成人検査後,エリート候補の教育ステーション(イラストを見る限りE1077に見える)に入学しているようなので,もしかしたら,教育ステーションは場所によって,教育期間が違う可能性もあるなと思ったのです。
 そもそも,キースがシロエにはじめてあったとき「ここに来てまだ7ヶ月の」と言った言い方をしていますが,もし教育機関が2年だとしたら,そのうちの7ヶ月は結構長い期間という感覚だと思うのです。あと17ヶ月しか残り期間がないのですから。
 マツカがE1077の卒業生かどうかはわかりませんが,優秀であればあるほど,教育機関が長いことが,現在でも普通です。総集編やコミックでは削られていましたが.連載時キースはステーション卒業後も,さらに教育を受けていて,その期間中にナスカの事故調査を志願しています。(コミックでは仕事として行っていました。またすでに軍人になっていました。)
 マツカの教育機関が3年だとしたら,それと同じか,それより長いのではと思っています。
 シロエがどの程度の期間キースのことを調べ,進入禁止区域でその出生をしり,撃墜されたかはわかりませんが.調べ始めたのは,「新入生以来ようやく1年たって」(1巻p221)よりあとからですので,15歳以降,撃墜はキース卒業を控えた時期,教育期間を3年した場合,シロエ15歳+α,キース後少しで17歳で約2才差。でもそれでも,その年齢差で,あの身長差はちょっと納得いかないです。キースの年齢なら,まだまだ成長期!身長がものすごく早くから伸びていたというのでもないのは,キースが同級生たちとあまり身長差がないことでもあきらか。
 シロエもあまり同級生と一緒にいる場面は出てきませんが.キースとの電子弓の時に,同級生たち(?)にとめられている場面では,体の大きさはそう大差ないようでしたので,シロエ自身が小柄というのでもなさそうでした。
 となるとE1077の教育期間はそれなりに長いとしたほうが納得いきます。
 ただ,その場合「メンバーズ・エリートは16歳にして」(1巻p240)とあるので,どうかなと思わないでもないですが,キースは教育ステーション在籍中にメンバーズエリートになっていますから(もう十分にメンバーズエリートの資格があります。1巻209)卒業しなければ,メンバーズになれないわけでもありません。
 どっちかというと選抜形式?,現在の高校,大学,大学院修士,博士と,上にいけば行くほど,人数が少なくなるうように。ただ,現在のように,「自分が行きたいから受験」というのではなく,マザーたちが決めていく方式だと思っています。
 となると二人の年齢差は「わかりません。けれど2歳以上はあるだろう」ということになります。


成人検査

 成人検査がどういった感じで進行するかですが,1巻p54の始まったから,p58のようこそジョミーまで,かなり時間が空いているように感じます。この部分ですが,私はこの間に,被験者の知識・能力を測っていたのだろうと思っています。成人検査後の進路は人によって違います。ジョミーの場合,教育ステーションか一般コ−スのコロニーなのか,全く別のところに行くことになっていたのかまでは,この時点ではテラズナンバーファイブは答えていませんが,「ここが地球でないと知っていましたか?」(1巻p59)と聞いていましたから,本来機密となることをばらしているわけで,教育ステーション行きだったのかなとは思っています。
 アタラクシアが地球でないことを知られないために,市民とその生活に直接関わる人たちは,地球だと思わされて生活していたのでは?と書いていたブログ(どこだか忘れましたが)がありましたが,確かに一般の大人がみな「ここは人口惑星」と知っていたら,ばれないわけないですから,そのほうが確実に秘密を守れるとは思います
 そうなると3巻p80の「大人になったら どこへ行けばいいの」「地球よ 地球にあるのよ」という保母と子供の会話がおかしくなるので,テラズナンバーファイブを壊したジョミーが「ここは実は地球ではありません。成人検査の時にわかることなのですが・・・」とアタラクシア市民に説明でもしたのでしょう。
 確実に知っていたであろうユニバーサルコントロールは,通常はTV電話でしか一般市民接触しないようですから(1巻p25),ユニバーサル職員と一般市民の接触を制限していれば,なんとかなるでしょうし。


保父母と養父母

 地球へ・・・では,幼年育英都市で0歳から成人検査前の子供を育てるのは,保父母と記載されています。ただ,「ぼくの両親 今ごろは もう別の赤んぼうの保父母になっているのだろうか?」(1巻p96)とジョミーが思っているように,両親に近い考え方です。ただ,地球では「新しい養女ですの 3ヶ月契約でね」(3巻p15)とあるように,保父母,養父母の違いはあるようです。
 私自身これを,保父母=仕事としての子育てだからではと思っています。
 ジョミーが「ぼくが もし あした行っても(中略)いやじゃない?」という言葉に,ジョミーママは顔面蒼白,これが普通の親子(現在の)感覚だと,変だと思うからです。
 保育園が子供を面倒見ている感覚でしょうか?保育士がいくら子供を大切に育成しようと,卒園したら,そこで終わりといった。
S・D体制下での言語

 これに関しては、1巻P227の技師たちの言葉しかないのですが、
『いまの言葉は第三階級系の育英都市で使われていた言葉じゃないか!!いまのいまこの耳で聞くまで思い出しもしなかったよ!』『いやホント きみ・・・エネルゲイアの出かい!?』
 ここからわかるのは、言語で出身育英都市がわかること、そしてその言語はそこから出て行くと、使われなくなってしまうこと。ということは、すくなくとも、幼年育英都市では、外国語(?)として成人検査後に使う言語を教えているものと思われます。そこで気になるのが、3巻p95『あなたのご両親はすでに他の育英都市へうつされてしまって』という記載、もし、保父母の移動が決して珍しくない(転勤みたいなもの?)ものなのだとしたら、育英都市の数(推定9)の言語、及び卒業後一般コースのコロニー(1巻P186)で使われる言語(教育ステーションE-1077と同じ言語か!?)を(最低10の言語)、保父母となるためには自由に使えなければならないことになる。

キースの記憶が他の人に比べてあまり操作されていない理由

 記憶操作に関して、一番わかりやすいのがサムのジョミーに関する記憶です。
1. (1巻p223) ジョミーに対する印象はよいもの、なつかしいという感じ
2. (1巻p251、252) ジョミー=ミュウの長にショックをうけていましたが、、ジョミーに対する認識はまだ変わっていません。
 この後、キースはマザーイライザとの交信で『ミュウに出会いました(中略)サムが(中略)あれは彼の故郷の幼なじみだと』(1巻p258,259)と言いましたが、その後サムにジョミーのことを聞こうとしたキースに対して
3.『ジョミー?そんなこと言ったっけ(中略)よくは覚えてないなあ』(1巻p271、272)と前回、前々回に比べうろ覚え、けれど、悪い印象は皆無。
4.(1巻p312,313) ジョミー=化け物になっています。 『サムの心の中の・・・まっ黒なまっ黒な恐怖!ぼくに関するありとあらゆる知識が・・・彼を彼の心臓をひしめかせている』(1巻p313)
 時間をかけてゆっくりと修正しています。記憶を急いでいじってしまうと、つじつまのあわなくなっていることに気づき、確認しようとするかもしれませんから、記憶を操作されたことを気がつかせないよう、また、記憶がぼやけたと勘違いさせるためなのでしょう。

 『呼出されるたびにこんな基本的な知識にさえ実感が伴わなくなってゆく』(1巻p230)とあるように、呼出のとき操作するようですが、『キースが呼出されるなんて珍しいね もう3か月ぶりくらいだろ』(1巻p199)とあるように、キースは他の人に比べ呼出の回数が少ないこと。都合の悪いことがあった場合は、(このときは呼出ではなく交信でしたが)『心を落ちつけて・・・すべてを忘れればいい』(1巻p258)と対処もしています。
 また、サムの記憶が操作されたことに気がついたシーンでは(1巻p271、272)サムの『マザーと話せよ それがいいよ な!』(1巻p272)とあるように、マザーに相談することは日常的なことのようですが、サムが記憶操作されたことに気がついてショックをうけていましたし、マザーイライザも気がついているように『システムノ存在ヲ根本的ニハ疑ッテイル』(1巻p206)キースは、たぶんこれ以降、都合の悪いことを隠しながら、マザーの前では意図的に忘れ、記憶を操作されないようにしていたのでしょう。そうでないと、マツカがミュウであることを、グランドマザーに知られてしまいますから。
 ただ、フロア001に行って、初めて自分が水槽で育ったことを思い出していますから(1巻p284)、この部分に関しては、軽く封印されていた可能性はあります。


キースのミュウに対する態度

 『ミュウを殺せ(中略)一匹たりともだ』(3巻p54)『処分は、私に権限があります』(3巻p172)と言ってはいますが、この場合彼は、実際に手をくだすことはありませんから、考えないようにすれば、自分のやっていることに生々しさを感じずにすみます。
 2巻p168でトォニィに瀕死の重症をおわせていますが、これはそうでもしないと、自分が殺されそうだったからですし、2巻P110〜112でジョミーとフィシスに発砲していますが、任務遂行中のメンバーズの行動とすればこうなるでしょう。3巻p130でミュウを一人殺してはいますが、この場合もマザーの指示で、仕事として行ってます。
 なにしろ彼はまっさきに殺さなければならなかったマツカを助けています。(このときにはマザーの干渉はまったくなかった)基本的に、マザーの命令さえなければ、キースはミュウだという理由だけでは、殺せない人だと思っています。


ソルジャー・ブルーがフィシスに地球を見せてもらった理由

 原作では『その記憶の中の地球は(中略)確かな存在を感じさせる。』(1巻p13)とあり地球を実感したかったことになっています。けれど
『テレパシーの存在は、ひとりの得た知識をものの数秒とかけずに相手にコピーすることができた』(1巻p118)『きみの見ている地球の夢を追っていた』(2巻p310)とあるように、ことある毎に、フィシスの夢に入り込み、地球を見ていますから、もうすっかり記憶しているはず、わざわざ見せてもらわなくても、自分の記憶を呼び起こせばいいだけでは?まあ好きな映画は何度でもみたいものと同じような感覚かもしませんが、かなり頻繁に見せてもらっていたような感じはうけます。
 そこで気になるのは、トォニィの言っていた『ソルジャー・ブルーからESP能力をわけてもらっただけのただの人間さ!!』(2巻p241)と言う言葉、彼女が元々素質?0だったような感じをうける表現です。同様の生まれであるキースもグランド・マザーから『陽性のはずはありません』(3巻p171)と言われています。
 そしてもう一つ、ジョミーはミュウとして覚醒して9年以上たっても、訓練を受けていましたし(ソルジャー教育の一環ではありますが)、『能力の制御がきかないんだ』(1巻p306)と言っているようにそうそう簡単にマスターできるものではないようなので、彼女のESP能力を安定させるための訓練を兼ねていたのでは?と思っています。


フィシスがESP能力をわけてもらった時期

 『私は生まれつきESPでした』(1巻p105)『私には15歳のある朝目覚めて以来の記憶しかなかったのです』(2巻p308)という発言から、水槽から出てきたときにはすでに自分でもESPであることを認識していたと考えられます。また、『だれかの思いが私に触れる(中略)昔からよく知っていたような』(2巻p308)とあるように、水槽内ですでにソルジャー・ブルーは接触していた(地球の夢を勝手に見ていたというのもあります)わけですから、眠っている間にわけてたと思われます。
 『私の占いは(中略)魔女と呼ばれる程になっていました』(2巻p308)と言っていることからも、ユニヴァーサル内で疑いがもたれそうなほど予知能力もあったわけです。でもそうなるとかなり危険です。ジョミーがミュウの歴史で説明されたように、『実験体として少数が残されるほかはみな殺された』(1巻p89)のですし、すでにESPチェックも行われている時代ですので、疑われれば、即チェック、処分される可能性が高いからです。
 おそらく、ソルジャー・ブルー自身ESPが、分け与えられるものかどうか、わからなかったため、早めに行っていたのでしょう。彼女を連れ出そうと、水槽にいたときから考えていたのですし、連れ出すのなら、ミュウでないと、他の一緒に逃亡した10数人に拒否される可能性もあります。キースが行った実験『政府が捕獲したミュウと健康な人間とを一週間共同生活させたのです。 ミュウは(中略)自分と同様に変革するように指導し(中略)この人間にはESP反応が認められた』(3巻p133)の先取りですね。
 ジョミーは『あなたは彼のように強い能力を持ったものではない』(2巻p307)と言っていますが、ESPチェックにひっからない程度には、高い能力をわけてもらったようです。というのも、3巻p293でハーレイたちと一緒に地上へ向かいますが、長老たちが火に囲まれて助からなかった(3巻p316)ようなのに、3巻p319で地上にいますから、テレポートはできるようです。このテレポートですが、2巻p297で『どこから入った!ああ きみには扉など無用のものだったな!』とトォニィが言われているように、能力の強いトォニィは別にして、普通のミュウにできるものではないみたいです。


フィシスが18歳まで普通にユニヴァーサル内で生活していたのは何故?

 フィシスはジョミーが調べた結果『失敗作だった』(3巻p102)ことがわかっています。グランドマザーは『失敗作はすべて処分しました でもキースあなたが残った』(3巻p217)と言っています。
 水槽から出された時点で、処分確定で良さそうなのに、彼女は18歳までユニヴァーサル内で生活しており、成人検査(ユニヴァーサル職員がジョミーの成人検査の時『フィシスの時と同じだ』(1巻p64)と言っていますから、ブルーは妨害したようです)を受けています。
 かなり、変則的な扱いです。彼女自身も『私は特別な存在で』(2巻p308)と言っていますから、なにか別の理由があっただろうとしか思えませんが、私が勝手に思っているのは「卵子提供者として生存を許されていたのでは?」ということです。実験体を作るためには『最高の優秀な卵子』(3巻p216)が必要なのですから、15〜18歳の3年間ある程度の卵子を採種したあと、処分することが確定していたのでは?と勘ぐっています。
 ただ、そうなると、成人検査をわざわざする必要があったかどうかということになりますが、実験体を作るのはトップシークレットとなっているので、とりあえず、形式的におこなっただけだと思っています。


早婚が普通?

 スウェナ(キースと同い年だと勝手に思っています)は教育ステーション在学中、宙港の技師との結婚を決めています。年齢は書かれていませんが,10代でしょう。彼女がコモンの生活を習得するため、別のコロニーへ行っている間を婚約期間としても、その年齢で結婚?という感じがします。

 カリナもトォニィを産んだのは17歳とものすごく若いです。

 成人検査後はさらに高等教育を受けるために教育ステーションに行く者、コモン、〔ただ『一般コースのコロニーへ行ってまた2年間普通人の生活を習得するとか』(1巻P186)とあるように、コモンでも2年間教育期間はあるようです〕になる者に別れることになりますが、このコモンになるというのが、保父母になることだとしたら、15〜17歳で子供を育て始めることになってしまいます。もしかしたら、TV版アニメのジョミーママが妙に若いのも、そのせいでしょうか?


ソルジャー・ブルーはどんな能力を持っていたのだろう?

 ジョミーに夢をみせていたことから、他人の夢に干渉することができます。
 ジョミーの深層心理テストの後、彼の心の中に入っていたようです。フィシスは触れていないと、入り込めないですが、さすが彼女にESP能力を分け与えているだけあって、より高度!離れていてもできています。
 フィシスが手を触れることで相手をいやせることから、ブルーもいやしの手を持っていたと思われます。(でも原作ブルーはやりそうにないけれど)
 『テラズ・ナンバーに匹敵するパワーのある思念波』(1巻p63)
 サイコキネシス ジョミーを空中に浮かせたりしてました。
 『離れたところから(中略)幻影を投影する(中略)ソルジャー・ブルーは一人でもやれた』(1巻p331) ジョミーも覚醒する前見せられていました。
 テレポート(1巻P96) これはジョミーが視線を感じているから。テレポートで現れたり、消えたりしたのだと思う。
 実は気になるのが、予知能力!彼自身が予知する場面はありませんが、フィシスに分け与えているのですから、当然もっていたはずです。そのうえ、もともと予知能力を持っていたトォニィが、わざわざ彼女からその方法を吸収してますから、彼女自身の予知能力もかなり高かったと思われます。そうなるとブルーもかなり高度な予知能力者と思われますが、フィシスの占いを聞いたりして、予知能力のないふり(?)をしています。
 これは、あまりにも悲惨な未来を予知していたけれど、皆に伝えたくなかったからなのでしょうか?それ以外に隠す理由がちょっと思いつかないです。


フィシスの特殊能力をキースの心理探索に使わなかった理由

 『人や草木 本や機械に至るまで手のひらから自分の心をすべりこませて そのものの本質を見抜く能力を持っている』(2巻P37)、そしてトォニィの言葉『機械の思考は読めないんだ』(3巻P253)からも、この能力はソルジャー・ブルー亡き後(彼は能力を分けた側ですから、同様の能力をもっていたはず)彼女だけのようです。
 2巻P123〜127でキースの心理探査ができなかったのですから、ここでフィシスにお願いしてもいいようですが、誰も言い出しません。これは『おまえは触れている者には心を遮蔽できない』(2巻P190)が他のミュウたちもよく知っていることであり、フィシスに頼んで、逆にミュウ側の情報をキースに知られることを恐れてのことでしょう。だからフィシスがトォニィに糾弾されたとき、ジョミーが『それは不可抗力だったんだから』(2巻P249)とかばうことになったのだと思っています。
 ただ.フィシスが心を遮蔽できていたとしても,周りは糾弾しなかっただろうとは思います。というのは,ミュウは迫害される立場で,逃亡生活をしているのですから,内部分裂をしている余裕なんてないからです。相手に不満があったとしても,それ以上にいろいろな問題が山積みですから,そういったことは,内心の不満としてはあるでしょうが,「今はそれどころじゃない。」でスルーだと思うのです。ただ,フィシスは,このことをどう思っていたか,あまり書かれていませんが,良心の呵責はあったと思いたいです。劇場版のフィシスをやっていた秋吉久美子が「自分のせいで仲間が危険にさらされたのに,なんかあまり気にしてないというか,そういったところが,ちょっと。」と言っていたことがありますが,私もそう思っているからです。
 同じ立場にたったら,私なら,まわりから離れて引きこもりもどきになりそうです。


ソルジャー・ブルーとフィシスはどういう関係だったのだろう

 フィシス
 ソルジャー・ブルーの死の場面では『ソルジャー』(1巻p142)と呼びかけ泣き続けていました。
 『この船にはソルジャー・ブルーの思いがしみ込んでいるのです- ・・・だから私は船をおりることはできません』(2巻p27)
 『私もあなたを忘れられない』(2巻p44)
 『よみがえるような気がします・・・この手にあなたのぬくもりが』(3巻p98)
 敬愛はありそうです。そもそも恋愛だったら,いつ来るかわからない恋人って,結構つらいですけど,ブルーがくれば,二人(アルフレートは抜きって気がする)ですごすし,こなければこないで平気ですから,恋人や片思いっていうのはなさそうな気がします。
 ソルジャー・ブルー
 ソルジャー・ブルーが、人前で感情を出すことはほどんどありませんが、(私が確認できているのは2箇所)そのうちの1つがフィシスの前で涙を流すシーンです。(1巻p13)
 かなり頻繁に地球を見せてもらっているようです。個人的にかなり彼女のところへ行っていたと、まわりには見られていたことでしょう。
 『フィシスのこと(中略)すべてをたくす』(1巻p123)
 『ぼくのフィシス(中略)この日を待っていたよきみが目覚めるずっと・・・前から!』(2巻p309)
 水槽内にいたときから、いつかフィシスを連れ出すことに決めていたわけですが、これは彼女が気に入ったからというのではなくて、このまま置いて行けば、彼女が処分されるということを知っていたから(予知していたからか?それともユニヴァーサル職員の心をを読んで知ってしまったか?)と思われます。彼女が普通の人間として生きられるのであれば、そのほうが彼女にはリスクがない。自分が連れだそうとすること=ミュウと断定、失敗すれば即処分or実験体、S・D体制下のミュウの扱いを考えれば、好きだったとしても、彼女が人間社会内で安全だと思えば、連れて行かないでしょう。
 フィシスも『愛の対象だったとは思いません』(2巻p307)というジョミーの言葉を否定していませんから、『女神フィシスよ(中略)夢の化身だ』(2巻p308)とおりのとらえかたでいいみたいです。
 また、ミュウの寿命に関して、ソルジャー・ブルー自身もわかってはいなかったはずです。ミュウの研究に関しては、S・D336 ミュウ発見(1巻p89)以前は行われていないですし、(それ以前は表向きミュウは発生していないことになっていたから)ミュウの『寿命が人の三倍はあること』(2巻p72)というのも、ブルーの生存を人間側が確認できていたから、判明していることと考えるほうが自然だからです。フィシスを助けた時、約190歳と高齢ですし、死に対する覚悟がすでにあり、恋愛は考えないのではと思うからです。

 では回りはどう思っていたかですが、誤解していたのでは?と思っています。
 (2巻p123、124)キースの地球を皆で見ているシーンで、誰もフィシスの記憶と同じであることに気がついていません。ということは見せてもらっていたことがあるのは、この時点でソルジャー・ブルーだけのようです。けれど
 『われわれもまた地球という故郷を求めてやまないのだ』(1巻p90)
 『地球への思いが抑えられるのなら!だが青い地球を思うときやけつくようなこの渇望も』(3巻p250)
とあるように、皆、地球への思い入れが大きいのですから、フィシスの記憶は見せてもらえるならば、見たいものだったと思うのです。これは「フィシスはソルジャー・ブルーにとって特別な女性だから。」とまわりが遠慮してたからでは?と思っています。


成人検査はいつ行われるのが普通なのだろう?

 『だれでも“目覚めの日”は特別休暇で 学校はお休みですもの』(1巻p23)とあるように、しやすさでいけば、14歳の誕生日当日の“目覚めの日”にですが、『成人検査は必ずしも“目覚めの日”におこなわれるわけではない』(1巻p27)ともあるように、“目覚めの日”以外に行われることもあります。また『成人検査で一度目で(中略)三度めに至る者2%』(1巻p27)とあるように、最大3回受けることになりますが、普通に考えて同じ日に3回うけるということはないだろうし、『ユニバーサル・コントロールの判断によって“目覚めの日”の前後1年間にもっとも理想的にコンタクトをとれる機会が選ばれる』(1巻p27)とあることから、通過しなかった場合、検査を3日間連続で行うことも考えられません。少なくとも15歳の誕生日に3回目の成人検査を受けられるよう余裕を持って、1回目(2回目も考慮)を決めるものと思われます。(もしかしたら、1回目を13〜15歳とし、2回、3回受ける場合はそれ以降というのもありかもしれませんが)

“目覚めの日”当日に成人検査を受けた登場人物
 ジョミー・マーキス・シン
 セキ・レイ・シロエ 『ようこそ・・・きょうはあなたの目覚めの日です わたしはコンピュータ・テラズ9のひとつテラズ・ナンバー3です』(1巻p212)
“目覚めの日”当日かどうかは不明だが14歳で水槽から出てきた登場人物
 キース・アニアン 『14歳・・・成人検査の年に至るまで胎内におかれ あなたは両親や友人や教師によって情緒を曲げられることなく育ってきたわれわれの“無垢な者”』(1巻p285)、
 実験体を水槽から出す日をどうやって決めるかですが、素直に考えれば、教育ステーションで教育を受けられるだけの、基礎知識を充分身につけたとされる時期でしょう。もしその時期が遅いようだと、普通人扱いで処分対象になりそうですから、13歳の誕生日から“目覚めの日”当日くらいではと思うので、キースも“目覚めの日”当日であった可能性が高いです。また、サムと学年が一緒なので、サムの成人検査日と水槽から出された日もほぼ同じと考えられます。
“目覚めの日”以降成人検査をうけたと思われる登場人物
 サム・ヒューストン 『なりばかりでかくて・・・成人検査はぼくよりもおそかったっけ・・・』(1巻p312)とありますが、成人検査は別に体格で受けるわけではないので、ジョミーが「自分より誕生日が先で体が大きいのに。」という意味で言ったのだとしたら、『おれより二、三ヶ月先に成人検査で行っちまったが』(1巻 p223)とあることとあわせて、“目覚めの日”より2ヶ月以上遅く受けたことになります。
 以上から、サムとジョミーの月齢差は不明ですが、キースはジョミーより2ヶ月以上年下と思われます。
 4人分しか例がないので、断言はできませんが、そのうち2人は“目覚めの日”当日に成人検査を受けていて、一人は当日(成人検査ではなく、水槽からだされた日)の可能性が限りなく高いので、やはり、当日が一番多いのでしょう。


ソルジャー・ブルーはいくつだったのだろう?(実年齢編)

ソルジャー・ブルーは
『ぼくの生きた三世紀にわたるミュウの記録』(1巻p123)
と言っていたので、彼は正確に何歳だったのか調べて見ようと思い、年号の記載のあるところを拾ってみると 

S・D336 ミュウ発見 (1巻p89)
 この年をブルーが成人検査(13〜15歳 ブルーが成人検査をうけた年齢は不明)を受けた年とすれば、S・D321〜323 生まれということになる。
 成人検査後、即実験体として扱われていたようだから、それ以前生まれとは考えにくい。 また、複数回(1巻p27成人検査の回数に関する記載,最多で3回))成人検査を受けたとは思えないので、1回目で発覚となると、15歳誕生日当日ということもありえない。(場合によっては複数回受けることになる成人検査の残り2回が相当な年齢になってしまうから。)また、成人検査は14歳の誕生日目覚めの日に行われる可能性が大変高いので、S・D322生誕とするのが一番無難だと思う。

S・D577 トォニィ0歳 サム23歳(1巻p310) ジョミー、キースは同い年

ここから3年後
S・D580 トォニィ3歳 キース27歳
 ということはS・D577 の時、サムは誕生日前だったのでしょう。
 この時点から、13年前ジョミーは成人検査をうけ、その直後、ブルーはなくなっているから

S・D567 ジョミー14歳 ブルー 567−321=246歳

ソルジャー・ブルー 年をとっていても、246歳というのが私の意見です。

ソルジャー・ブルーの年齢に関して,私がこれを最初にネット上に出したのは,mixiのソルジャー・ブルーはいくつだったのだろう?(このとき,使っていたidは退会したので,すでになくなっています)ですが,いまだブルー300歳説がちまたでは最強ですね。


ソルジャー・ブルーはいくつだったのだろう?(見た目編)

『ぼくの姿が若いのを気にしないでくれたまえ』(1巻p109)

回想シーンの成人検査の表情は現在よりこどもっぽい

並んで立っていると、14歳のジョミーよりちょっと背が高い程度

フィシス(18歳で止まっている)と並んだとき、同い年くらいに見える。

上記理由から、年を取っていても18歳だと勝手に思っています。


フィシスの生誕年
 S・D567 ジョミー、キース、サム14歳
 S・D553 ジョミー、キース、サム0歳
ここでヒントになるのがキースがナースオペレーターに言われた
『あなた方は10年に一度作られ生み出される実験体』(1巻p284)
 そして、フィシスはS・D567 から数えて50何年(S・D508〜517年)か前に、18歳でブルーに救出されています。S・D508〜517年に、18歳になる生誕年でなおかつ、実験体のつくられたとされる年 S・D453 1番目〜S・D553 キース11番目で該当するのは
 S・D493 5番目の実験体 しかありません。
 S・D493 フィシス 0歳
 S・D511 フィシス 18歳 だと思っています。


昔はソルジャー・ブルーをそんなにすきではありませんでした(今はぞっこんです)

 一番最初の書き込みを見ればおわかりのように、リアルタイムで地球へ・・・を読んでいた頃は、あまりソルジャー・ブルーに興味がありませんでした。正直に言うと、違和感さえありました。当時は子供だったので、その違和感を人に説明はできませんでしたが、今あのとき、思っていたことを言葉にするなら、
「ソルジャー・ブルーを生きた人間とは思えない。」
彼の過去はほんの少し出てきているだけですが、成人検査後、即実験体として扱われていますし、船を奪い、逃げ出すのもかなり後です。

『たった十数人でアタラクシアユニヴァーサルから逃げたときも彼(ソルジャー・ブルー)と一緒でした』(2巻p26)
『ソルジャー・ブルーはあなたによって力を得ていた(中略)あんな恐ろしい囚われの身にありながらだ!』(2巻p312)
フィシスの救出と自身の脱出はほぼ同時期のようなので
実験動物として扱われていた期間 S・D336(推測)〜511年(最長175年)

ごく普通に考えれば、人間に対するうらみつらみがあって当然なのに、彼からはその手の発言は全くない。
子供の頃はそれにうそっぽさを感じていたのだと思います。
子供は自分の感情だけで、動くことができますから、彼の行動や言動がどうしても、納得できなかった訳ですが、大人(になりきれてはいませんが)になった今なら、感情だけで動くことより、最良の方法を選ぶということを考えるようになりますし、彼がその時点で、最善だと思うことを選択したと思うようになりました。
 彼の実験体時代が、長期間であるのも、自分だけ逃げたとしたら、残された実験体が処分されてしまうかもしれないことを恐れて、逃げるのならば、確実に全員で逃げることを考えてのことではないかと思うようになり、また、人間と決別を選ばず、和解をのぞんだのも、エラ女史の言うように
『成人検査をやめさせぬ限り 人間たちの中で苦しむミュウは跡絶えない!』(2巻p51)
これをよく知っていたからでは?と思っています。
つまり、今は彼に共感できるから、素直に好きになったんでしょう。ソルジャー・ブルーを好きになるまで時間がかかったな〜(笑)。


私がセキ・レイ・シロエを昔から一番好きだった理由

 これはかなりはっきりしていて、彼がこの作品に出てくる中で、私にとって一番人間らしかったからです。例えば『あなたもやっぱり“成長は過去を捨て去ること”そう思いますか?』(1巻P162)(このセリフにキースはひっかかっています。)もちろんシロエ自身そんなことを全く思っていませんが、この時代はそれが普通だったのですし、成人検査のシーンはジョミーとシロエ(夢)しかありませんが、ジョミーのほうは、記憶を捨てることに抵抗していません。SD体制下でシロエが異端だったのは間違いないですが、記憶をなくすというのは、少し考えるだけでも、耐え難いものなので、シロエの感覚が普通と思えるからです。
 少し前、ランキング(いまはその項目はなくなってしまいましたが)の究極の選択で 1.自分の記憶すべてが一切なくなる 2.まわりの人間すべてが自分に関する記憶をすべてなくす とあったのですが、ほとんどが2を選択していましたから、記憶をなくすことに対する抵抗は、本来誰にでもあることののようです。そして過去の記憶を大切にしていたのがシロエだけでしたから、よけい彼にはまったのかもしれません。


(原作を読み直す前やアニメを見る前に思っていたことです)
ソルジャー・ブルーって実は

 私の同級生に熱烈なファンがいて、「ソルジャー・ブルーが一番!」とよく言っていました。(私は感情や自分の意見をはっきり言うシロエがお気に入り)ある日突然気づいてしまった。「もしかしてソルジャー・ブルーって外見は若いけど実際は老衰寸前の年寄り。」1.補聴器をつけている。2.ジョミーを成人検査から助けるとき、横になっていたし、その後そのまま寝てた。(力尽きて?)3.自分で『どうやら寿命だ』(1巻p122)と言っていた4.死の場面でも眠るように亡くなった。まさに老衰!しかし熱狂的ファンの友人に「あれは外見だけ若くて実は・・・」とは言えなかった。(怒るのが目に見える)それと作者自身「ただ美しいというだけで女性ファンの心をつかんでしまった」と書いているから、まあだまされている(?)少女たちのほうが多いんだろうと思ったから。